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『BLONOTE』要約・感想―韓国人気ラッパーTABLOによる数珠の名言集

韓国の人気ラッパー・TABLO氏(以下・敬称略)によるメッセージ集『BRONOTE』を読みました。

『BRONOTE』にはズバッと真理をついたメッセージ、ブラックユーモアが効いたメッセージ、心に染み込んでくるあたたかいメッセージなどが収録されています。

どのメッセージにもTABLOらしさがあり、ファンにはたまらない1冊だと思います。

逆にTABLOをよく知らないという人が本書を読んだら、きっと彼が創り出す音楽にも興味を抱いてしまうことでしょう。

著者であるTABLO氏について、そして本の内容や読んでみての感想を紹介します。

※本書は株式会社世界文化社様よりご恵贈いただきました。

『BLONOTE』ってどんな本?

BLONTEの表紙

『BLONOTE』は韓国の人気ラッパーTABLOによるメッセージ集。

タイトルの『BLONOTE』は「TABLO」の「NOTE」を省略して名付けられました。

収録されているメッセージは、TABLOが深夜ラジオのパーソナリティをしていた時に、番組の終了時毎回サヨナラの代わりに読み上げていたものだそう。

 

本書のほとんどが1ページ1文のメッセージで構成されており、余白が多く取られています。

韓国では、その余白部分に自分の言葉やイラストを書き込む”BLONOTE活用法”がブームになったとか。

またTABLOだけでなく、G‐DRAGONをはじめとする著名人の手書き文字が時々書き込まれていることも本書の魅力の一つ。

ちなみに本書の題字はTABLOの愛娘であるイ・ハルさんが書いたものだそうです。

『BLONOTE』の著者、TABLOとは

TABLOは2003年にデビューした人気ヒップホップグループEPIK HIGHのラッパーです。

インドネシア・スイス・香港などで幼少期を過ごし、その後スタンフォード大学創作文学・英文学科を首席で卒業。

ニューヨークで独立映画の助監督として活動していた頃ヒップホップと出会い、音楽の世界に足を踏み入れたそうです。

TABLOの紡ぐリリックは独特の切ない世界観があり、まるで短編小説のようだと言われています。

本書『BLONOTE』の翻訳者・鳥居咲子氏は彼のリリックについて以下のように語っています。

ラップのリリックに必要な要素として、”ストーリーテリング”というものがある。文字通り”物語を伝える”ということなのだが、ポップミュージックによく見られるような聴き手に共感されやすい抽象的な歌詞ではなく、自分の人生に起こった事実を率直に綴る、いわばノンフィクションの作詞を指す。ラップの歌詞にはそのほかにも押韻、ダブルミーニング、パンチライン、引用などといった数々の手法やテクニックが求められるが、それらを取り入れながら聴き手の胸に響くストーリーを書くというのはそう容易なことではない。それを見事にやってのけるのが、TABLOなのである。

『BLONOTE』(p.258-259)より引用

人気アーティストたち、例えば元Block BのZICO、R&BシンガーDean、いまやワールドスターの仲間入りを果たしたBTSのRMやSUGAなどがこぞってその存在に影響を受けたと語っています。

まさに韓国ヒップホップ界をけん引してきた人物とも言えるでしょう。

『BLONOTE』で語るTABLOの名言

『BLONOTE』に綴られているのは100編以上のメッセージ。

その中からわたしが特に感銘を受けたものを5編だけ紹介します。

「いいことがあるといいね」

僕にそう言ってくれる君がいるということが

まさにそのいいことだ

失敗、過ち、罪

それぞれに名前があるということは

ひと括りにしないでくださいということなのです。

「ため息つくのはいいかげんやめろよ」

「こうやってでも息をしないと」

涙すら出ないとき

僕の代わりに泣いてくれる本と映画

そして歌があって

どれだけ救われることか

旅に出る

道を探しに行くのではなく

まちがった道を進んでいる僕をしばし引き留めるために

まとめ、感想

いかがでしたか。

TABLOによるメッセージ集『BLONOTE』を紹介しました。

感想として、綴られているメッセージが感情的すぎないところがいいなと思いました。

TABLOように文学に精通している人なら、読んだ瞬間に読者の感情をぐらぐらと揺さぶるような直接的なメッセージを作ることもできるはずです。

しかし『BLONOTE』に収録されているメッセージは淡々とした語り口調で語られていてさっぱりとした読後感。

徐々にじんわりと心に染みて時間が経っても長くとどまるような言葉たちでした。

 

余談ですが、韓国の方って詩が好きな人が多いですよね。なにげない道端に詩が刻まれた石碑が立っていたり、韓国ドラマでも登場人物が詩集を読んでいるシーンをよく見かけたりします。

きっと言葉に対する感度が高い人が多いんだろうな、と思っています。

 

TABLOも言葉への感度が高いのでしょう。その言葉に込められたディテールまで感じたいという人は、原書に挑戦してみるのもいいかもしれません。

1文1文が短いメッセージ集なので韓国語の学習にもぴったりだと思いますよ。

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