- 作者:相沢沙呼
- 発売日: 2019/09/11
- メディア: Kindle版
2020年本屋大賞 第6位。
「このミステリーがすごい!」2020年版国内篇 1位
「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング 1位
「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー 1位
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は、ミステリー関連の賞で3冠を獲得し、本屋大賞第6位の、今最も話題のミステリー小説です。
ネタバレなしの詳しいあらすじ、読みどころ含めた感想をご紹介します。
あらすじ
推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、美しくも不思議な女性、城塚翡翠と出逢う。
城塚翡翠は人形のように完璧に整った容姿を持ち、その能力ゆえに他人と上手く交流が持てなかったことから、純粋すぎるほど純粋で、世間に慣れておらず少し天然な女性。そして、霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。
彼女の能力を活かして殺人事件の解決に臨むが、死者の言葉によって得られた情報には証拠能力はなく、城塚翡翠の霊視と香月史郎の論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かっていく。
二人は協力して殺人事件を解決していくにしたがって親しくなっていき、やがて特別な感情を抱いていくのだった。
一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。
一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた――。
感想&まとめ
なぜこれほど話題になっているのか、賞を総なめにしているのかというと…
帯にもあるように、
すべてが、伏線。
だからですね。
最終章までこんな展開になるなんて全然気づかなかった。
まさに大どんでん返しです。
実は、最終章を読むまでこの小説あんまり面白くないなぁと思ってました。
まず、登場人物たちの感情の表現が表面的にしか描かれていない気がして、著者に筆力がないなぁと思いました。(ごめんなさい、相沢沙呼さん)
キャラクターの魅力もかけるなぁと。
主役でありヒロインでもある城塚翡翠は、顔がよくて特殊能力はあるけど香月にこびまくる浅はかで未熟な女の子っていう印象で、あまり魅力的に感じませんでしたし。
最終章である4章までに3つの事件を解決するんですが、その解決の過程もなんだか無理矢理な気がして、ミステリー小説としてもどうなのかな、と。
しかし!
実は、この小説イマイチ…っていう印象も誘導されていたんです。
上記に挙げた3つの面白くないと思った理由、これも計算されたものでした。
最終章でそれまでの物語の印象をすべてひっくり返します。
読み終わった直後の率直な感想は「なるほどね~!すべてが伏線ってこういうことね!」でした。
好みかというとまた別なのですが、斬新で、だまされる楽しさを感じられる物語でした。
今では城塚翡翠をすごくキレイな女優さんで映像化してもよさそう、そうしたらだれが演じるんだろうと考えたりしてます(笑)
「人形のように整った容姿を持ち」と表現されているので、広瀬すずちゃんとかいいんじゃないかなぁ。
みなさんは城塚翡翠役、誰がいいと思いますか?